ノゾミに向かって
〈7:ノゾミの先〉
2019.6.25
こんにちは。エリア51の神保です。
プロジェクトが残り5日になりました。
そして現在、目標の80%に近づいてまいりました。お振込での支援をご希望されて、まだ数字に反映されていないものもあります。すべての方に、お礼申し上げます。ありがとうございます。
こうしてプロジェクトを進行していくと、たくさんの意見をいただきます。襟を正されるような厳しい意見もあれば、よりよく動いていくてめのアイデアをくださることもあります。
そんな中で、自分の、自分たちの軸がブレてしまうことが、もっとも、応援してくださっているみなさまに失礼なことだと思います。
そこで、このクラウドファンディングの目的と、プロジェクト達成後の目標、そして、「ノゾミ」上演後の進路について、この場をお借りしてまとめます。
クラウドファンディングの目的
率直に、「ノゾミ」の製作費に充てるための100万円を集めることが目的です。その中でやってみたいこと、表現したいもの、変えたい現状、さまざまな要素はありますが、目的はただ一つ、それがブレることはありません。
このプロジェクトを決めたときに、一体、僕たちが作品づくりをすることで何を支援者のみなさんにお返しできるのか、考えに考えました。さまざまなアイデアの中、グッズやイベントでお返しすることはできても、結局、支援していただいた金額ぶんのお返しはできないという壁の前で立ち止まりました。
結果、僕たちは「作品をつくって届ける」ということでしかお返しができないんだ、と思ったのです。
プロジェクトページには、少しでも僕たちのことを知ってもらえるよう、どんな夢を見ていてどんな人々とつながっていこうとしているか知ってもらえるよう、そして、同じ夢を見る仲間がいることを知れるよう、たくさんのことを書きました。
ご支援していただいた方々は、さまざま、それぞれの理由で、僕たちのプロジェクト、僕たちのことば、または僕たちという人間そのものに「魅力を感じて」くださって、ご支援してくださったのだと思います。
そんな「ファン」とも言える大切な方々に、ただひたすら作品を届けます。
そして、クラウドファンディングのもうひとつの目的、それは多くの人に知ってもらうことです。ただ作品をつくるだけでは知ってもらえなかった方に知っていただけているという実感が、今、持てています。それもこれもすべて、ご支援、宣伝の協力をしてくださっているみなさまのお力です。ありがとうございます。
プロジェクト達成後の目標
これも、一貫して「ノゾミ」の上演になります。仮に目標金額に達しなかったとしたら、「ノゾミ」の上演は、予算を削り縮小しても上演します。ですので、もっと厳密に言うと、「ノゾミ」をより面白くする!ということになります。
そして、この上演がただ消費されるということはありません。「ノゾミ」というタイトルに込められたその意味、ぜひ劇場で伝えさせてください。
まだ発表できませんが、エリア51はコラボしてたくさんの人と作品を作っていく環境をつくっていきたいと考えておりますので、上演に併走するように、いくつか企画を準備しています。こちらもお楽しみにしていただけたら嬉しいです。
「ノゾミ」上演後の進路
「ノゾミ」を上演したあと、ぼくたちはこの作品を名刺がわりに今後のさまざまな創作活動へと移ります。”小さな作品を作りながら仲間を集める期間”と、”大きな作品をつくる期間”を交互に繰り返していくという動き方を想像しています。エリア51は劇団ではなく、クリエイターが集まってできた集合体なので、メンバーそれぞれが目指す先や見ている夢は異なります。
たとえば、プロジェクトページに記載した「小劇場演劇ネットワーク構想」は、エリア51というよりは、僕の夢です。
この夢を実現するには、”企業的な動き方”ができない限り、ひとりひとりに会って話し、協力してくれる人をどんどん集めるほかありません。また、僕が面白い作品をつくる人間だという信頼も必要だと思っています。つまり、時間がかかる、地道な方法しかないと思います。
それこそ、支援金を募ってこの構想を実現すればよいのだと思うのですが、僕はあくまで作品をつくる人でありたいため、事業としてやるには僕には難しいと思いました。でも、人と人がつながってできたネットワークを作っていくことは、地道な工程の先で必ず出来上がるし、より強固なものになることを確信しています。だから「夢」なのです。そしてゆくゆくは、それがインターネット上に落とし込まれ、インタラクティブな情報網として小劇場演劇が機能するようになったら、小劇場演劇はもっと多くの人をとりこんで、もっと創造的な環境になると思うのです。
僕がいま、その為に実行しているのは、とにかく色んな人と会って話すということです。とりわけ、小劇場演劇をもっと盛り上げたいと思い行動に移している人に連絡を取り、お話しする時間をつくっていただいています。
実際、プロジェクトを立ち上げた時にはなかった発想や知識がどんどん入ってきています。
今日は、演劇プロジェクト”かまどキッチン”の主宰である児玉健吾さんとお会いして話しました。小劇場ネットワークの構想を伝えたところ彼は、まずは小劇場版ウィキペディアを作った方がいい、と彼のアイデアを話してくれました。小劇場演劇に関わる人や組織などを網羅的にデータベース化することで、小劇場演劇界内でのリテラシー強化や情報の分断を減らす効果が期待できます。
すごく面白いと思いました。確かに、僕が想像しているSNSのような形ではありませんが、土台づくりとして最高にクールなムーブメントだなと。僕も、協力させてもらうことになりました!このデータベースが完成した(常に変化する小劇場演劇界に完成というものが存在するかはわからないが一旦完成させた)その後で、それを基にフレキシブルな環境を作っていくことは可能かもしれないと感じました。
・・・ハッキリとした進路を提示できず申し訳ありませんが、常に「何か面白いことはないか」とアイデアを探しながら、小劇場演劇や僕の作品が少しでも多くの人に届けられるように、動いていきたいと思っています。
以上で目的・目標・進路についてのまとめを終わります。
長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。
残りの5日、期待と不安の狭間で、めげずに準備をしていきます!